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ミーコワールド

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私は無神論者だ



  [私は無神論者だ]

宗教の話と政治の話はタブーだ、とよく言われる。

確かに熱くなり過ぎる人が世の中にはいるにはいるが、そういう話ではない。

必要か、必要でないかという事でもない。

自分の生活に必要な人は宗教も信仰も持てばいい。

その人にとって生きる力になるのならば。

ラーメンにこしょうが必要だという人はこしょうを入れればいいし、

いらないという人は入れなければいい。

それ位の感じで読んで貰えればそれでいい。

その人の人生がより豊かになるのであればいいではないか。

信心深い人には「なんと不謹慎な」と叱られるかもしれないが。

私には仕事とは無関係の知人がたくさんいる。

その中の一人の人と長年「信仰」という事について雑談をしてきた。

論争ではない。

「神や仏はいるのか、いないのか」

「信じるか、信じないか」という事である。

その人、Uさんは一言

「いない。そんなものは頭の中で作り上げた妄想であり、誰かに洗脳されたものだ」

と主張してきた。 私は

「いるかも知れないし、本当はいないかも知れない」と言ってきた。

ところがある日、Uさんは

「わしの知り合いの父親が死んでもう半年以上になるのに

まだ土骨を家においたままで早く何とかしたいんだって」と言ってきた。

私は「なぜ?」と聞いた。 Uさんは

「その人が自分の父親でもお骨と毎日一緒にいるのは気持ちが悪いらしい」

と答えた。 私は

「その人はお父さんと仲が余り良くなかったね」と言ったら即座に

「そうだ」と答えた。

私は自分の父には生前余り良くして上げられなかったので今でも悔やんでいる。

父は亡くなる少し前、か細い声でていねいに礼を言ってくれたので

少しは救われているが、今でも会えるものなら会いたいと思っている。

だから自分の父親のお骨と一緒にいるのが怖いだなんて、

と心の中で思うだけにしておけば良いものをつい口をついて出てしまった。

Uさんは「だけど、怖いものは怖い」と言った。

そこから又、言わなくても良い事を言ってしまった。

「へえー、怖い! あなたはいつも死んだらしまい、骨というただの有機物だと

言ってたではないか」と。 Uさんは

「それでも怖いものは怖い」と言った。

「どうして怖いのか」という私の問いに

「夜中に化けて出て来ないかと思うと落ち着かない」と言う。

「それなら、いつものように骨というただの有機物だから、と言って上げれば」

と意地悪をした。

すると「わしでもやっぱり怖い」と言う。

「それなら今迄、長年言ってきた事はタダの強がりだったの」と

言ってみた。 Uさんは黙ってしまった。

「私は霊というものはあってもなかってもいい、自分の身近だった人は

たとえお骨になってしまっても大切にしてやりたい」と言った。

Uさんに限って言えば怖さ故にあんなにかたくなに

「死んだらただの有機物」と言い続けたのだろうか。

霊など自分は見た事がなくても他の人がいるかも知れないと言ったら

言ったでそれでいいではないかと思う。

その事で「あなたもいると思いなさい」と言った訳ではないのだから。

自分の認識外の事を言下に否定するのはどうも私の性には合わない。

特にこういう事においては。

犯罪や政治を論じるのとは少し違うと思う。

心の持ち方の領域だから。

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